詩篇96篇は、ダビデの幕屋が完成し、神の契約の箱が運び込まれた時に賛美されたものに由来しています(Ⅰ歴代誌16章参照)。ですから、個人による賛美というよりも、むしろ礼拝の中で、信仰共同体の賛美として歌われることが期待されている詩篇です。この詩篇で賛美されていることは、救いの神の御名をほめたたえ、主の栄光を語り告げ、天地万物を造られた主こそ賛美されるべきお方であるということ。また賛美する私たちは、栄光を主に帰し、感謝のいけにえを携えて、喜びに満たされて、主の大庭(神の国)に入る。そして神様が造られた被造物全てと共に「主は王である」と揺るがない神の国を賛美し、その完成が成就する主が来られることを待ち望むということ。このダビデの幕屋の完成において、すでに聖書を包括する壮大な賛美がささげられていました。私たちも、今このような人知を超えた事態の中にあるからこそ、この世界を統べ治められている主だけを恐れ、まことに賛美されるべき方、救いの神、主の御名をほめたたえたいと思います。 「新しい歌を主に歌え。全地よ 主に歌え。」
「御名の栄光を主に帰せよ。ささげ物を携えて 主の大庭に入れ」