49節から62節には、神の国にふさわしい者とはどういう人かということにおいて、二つのことが取り扱われています。一つが、人と人と、または民族間の隔ての壁を壊して、他者を省みるということ。そして二つ目が、どんなことをも優先して、キリストに従うということです。二つ目のテーマに関しては、イエス様に「従って来なさい」と言われた人、「従います」と言った人、どちらも条件付きに返答しています。しかしイエス様は条件付きではなく、神の国の民としてふさわしくありなさいと勧められます。イエス様こそ、十字架によって敵意と隔ての壁を打ちこわすために、神様のみこころに従順に従われました。そしてこの箇所では、そのみこころを成就するべく、毅然と御顔をエルサレムに向けて進まれています。私たちも、「鋤に手をかけてから後ろを見る」のではなく、イエス様のように毅然と顔を聖なる都エルサレム、神の国に向けて、歩んでいきたいと思います。
「顔を神の国に向けて」ルカ9章49~62節
